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☆1月の例会 【午前の部】 参加者は6名でした。 そのやり方を社会や精神に これについては、具体的に世界情勢や医療の例が挙げられ、要素論を社会に当てはめることでおこる不具合について、数名から説明がなされました。改めてアドラー心理学が現代の問題を考えるヒントになるという感想も出ました。 それから、エピソードが取り上げられました。今回は、私の職場でのエピソードを取り上げていただきました。詳細は控えますが、利用者さんが仕事中に怒って物を投げられたときに、私が対応したという事例です。 1.適切な行動で注目関心を引く 本事例では、2の「不適切な行動で注目関心を行く」が当てはまると思われました。次に、パセージの2-Lを読み上げることになりました。「どんな場合に子どもは不適切な行動をとるのか」という箇所で、数字のついた太字のところだけを読み上げました。 1.その行動が不適切であることを知らないとき 一度読み上げただけでは、利用者さんの行動が、どれに当てはまるか、私にはわかりませんでした。グループから質問があって、検討がなされていくうちに、「4」か「2」であろうと思われてきました。「4」である理由は、私が利用者さんの不適切な行動に対して、「長いあいだそばにいる」という対応をしたからです。これによって、利用者さんは注目や関心を得ることに成功していたのだ、ということに気づきました。また、「2」でもあるな、と思いました。利用者さんが不適切な行動をしたときに、それに代わる適切な方法を本人は知っていないと思ったからです。 相手に学んでもらいたいことが さて、今回事例を挙げさせてもらって、不適切な行動に対処するときに、けんかの対処方法のひとつである「話を聞かない」ということに私が固執していて、その他の対処方法について知らなかったことに気づきました。不適切な行動にどう対処するかは、パセージの4-Lにありますので、例会では読み上げられませんでしたが、学習のために書かせていただきます。 1.不適切な行動の文脈をよく観察しよう この報告を書いている現在、例会から1週間経ちました。上記の、興奮して怒ることに代わるやり方を本人と話し合って決める、という実践をすでにさせていただきました。今後も、不適切な行動がみられた場合、どのように対処すればよいのかを、今回学んだことに立ち返って考え、実践していきたいと思います。 【午後の部】 参加者は5名。午前中からの(総会の)継続審議の後、カウンセリング演習を行い、私が初めてカウンセラー役をやらせていただきました。とは言え、専門の講座をまだ受講していないため、カウンセリングのセッティングでエピソード分析だけ行いました。今回はその感想をレポートいたします。 まず、エピソード分析の手順や内容を理解するために、何度も練習する必要があることを実感しました。 @仲間として(クライアント役の方と)ずっと接しているが、この方はその私的感覚をお持ちではないように思う。 以上のことから、つくづく場数と経験が必要だと実感しました。 次に代替案を出す前に、相手役さんとクライアント役さんの適切な側面や意図を挙げたのですが、クライアント役の方がたくさん出されていて素晴らしいと思いました。日頃から相手の良い面や意図を考える実践をしていらっしゃるからこそなのだと実感しました。 最後に、諸先輩方からのご指摘で一番印象に残っているのが 私は京都アドラーグループに参加して3年目になりますが、今回「カウンセラー役をやってみないか?」と言われて最初は戸惑いました。カウンセリングの専門講座を受けていないということもあり、私にはまだ無理と甘えていたところがあったと思います。 ☆2月の例会 【午前の部】 参加者は7名。 80歳間近のお母さんと暮らしておられる方で、本日、例会に出かけてこられる前のできごとです。 事例を出してくださったことに感謝します。ありがとうございました。 【午後の部】 参加者は5名でした。 エピソードは、知的障害者施設の職員である私と利用者さんとのやりとりです。この方とのエピソードは、12月、1月と継続して取り上げていただいています。今回は、この方に「空の段ボール箱で頭をはたかれた」という内容です。 さて、エピソードをホワイトボードに書いてもらった時点で、早速みなさんから「会話になっていない」という指摘を受けました。このことは、エピソードを発表するために紙に書いているときに、私自身がすでに感じていたものでした。相手の言葉をきちんと受けずに、相手のことを切り離そうとしている態度が、会話文に現れていました。 次に、感情の点数をつけていきました。もっとも陰性感情が高まったところについては、エピソードの時点で自覚できていました。ところが、陰性感情が高まる以前のところで、小さくずっと陰性感情があったのでした。そのことに気づくことができました。その感情の名前が「うんざり」であることは、大きな気づきでした。 仮想的目標を出していくときに、5点満点に達していないとき、メンバーの方から、「いつもしつこくてごめんなさい」と言われたらどうか、と尋ねられ、思わず笑ってしまいました。ここから、相手に対して「うんざり」しており、相手と自分を引き離そうとしていたのだなあ、と気づくことができました。 今回は、仮想的目標を「競合的」と取って、私的感覚を見つけることになりました。 そして、相手の「良いところ」を皆さんに出してもらいました。素直で意思表示をしっかりとしているところなど、たくさん出していただきました。自分が「うんざり」して陰性感情を持っているときには、相手の良いところをついつい忘れてしまいます。『勇気づけの歌』 の(10)にあるとおり、これからは相手の良い面を見つけ出してそこにしっかりと感謝し喜びたいと思います。 それと同時に良い面見つけ出し 最後に、代替案を出し、ロールプレイをしました。ロールプレイをすると、エピソードの時の私の対応が、「そっけない」ことが一目瞭然となりました。相手役をしてくださったメンバーの方によると、「頭をはたかれて当然」な態度であったとのことです。私自身も相手役を演じてみたら、自分の「そっけなさ」に驚きました。それに対して、代替案を演じるときは、そっけないということはありませんでした。演じながら、「相手の方へ体を向けることができている」と感じました。『勇気づけの歌』では(17)に相当すると思うので引用します。 相手の話をじっくり聴くために 先述のとおり、今回はじめて「私的感覚」を見つけました。今後はしばらく、自分の私的感覚はなんだろうか、ということをテーマにしながら生活をしていこうと思います。 今月もたくさんのことを学ばせていただきました。京都アドラーグループの皆さんのおかげで一歩ずつ成長できていることを実感できています。ありがとうございました。 ☆3月の例会 3月の例会は、午前のみとなりました。 女性3名 男性2名の参加者でした。 その後私の事例を取り上げていただき、皆さんでエピソード分析をしていただきました。 学生で遠方に住んでいる娘が春休みに就職活動で帰省しています。離れているのでそれぞれの生活様式が異なってきていて、特に娘の食事の事が気になっていました。以前から食べたいときに食べたいものを食べる事が多かったのですが、離れて生活することでより好き勝手にするように私には見受けられていました。 そんな娘との私の仕事が休みの夕方のエピソードです。 娘:(食堂で冷蔵庫を開け、冷ご飯を取り出してレンジの扉を開けて温めようとしながら) 私の対処行動は「お好み焼きあるで」で進めました。 仮想的目標を考えました。 「競合的な仮想的目標」ととり、私的感覚を出すことになりました。 この時、私が考えていたことは、 メンバーに「何が具合が悪いの?」と聞かれ、少し考えて、「約束したお好み焼きが出来上がる直前やのにそれを食べずに白ご飯をたべるってどうなんよ、と思います。」と返事をしたら、 ここで、 対処行動の代替案について話し合いました。 ロールプレイをして、娘の立場にもなり、4時間も企業説明会をオンラインで受け、出てきたらまだご飯が出来ていない残念さも私が感じる事が出来ました。 娘と対等で平等な関係を感じることができました。 エピソード分析で行為の1つ1つを細やかに分析することや、ロールプレイまで検証する一通りの流れに関わってくださった方から、アドラー心理学のあたたかさを感じたことをお伝えいただき、とてもうれしく思いました。 数日後、娘とこの話になりました。 人の善意は必ずあると思い、日々を過ごしたいと思います。 ☆4月の例会 【午前の部】 参加者は7名でした。 一人ひとりがエピソードを発表しました。初めて参加される方もいらっしゃったので、自己紹介をしていきました。自己紹介では、いつどのようにして、アドラー心理学に出会い、いかにしてこの京都アドラーグループにたどり着いたのか、が話されました。野田俊作先生の『アドラー心理学を語る(『トーキングセミナー』)』が出会いだった、という話は毎回出てきます。私もまた読み返したいという感想を持ちました。 初参加の方は、自らの職業において、アドラー心理学を活かしたいと話されました。その話が興味深かったので、メンバーから質問が出され、それに応えていくことで対話が生まれていきました。話題は、職場における上下関係と、アドラーの言う協力的な関係は、矛盾しないのか、というものになりました。メンバーからは、職場の上司や部下の関係は、職場全体が一致して目標に向かう場合に必要なので、それはむしろ協力的な関係だと言えるだろう、という意見も出ました。 次いで、『勇気づけの歌』をみんなで読み上げました。そのあと、意見交換をしました。こちらでは主に「賞罰」の話になりました。取り上げられたのは以下の偈です。 競合的とは相手を裁きつつ 初参加の方から、職場において、よい成績の人に賞を与える、ということが常態となっていることについて疑問が出されました。こちらも様々な意見が出され、話し合いになりました。賞をもらうこと自体に価値がついて、同僚同士で争うことになれば、協力できなくなるだろう、という意見が出ました。けれども、例えば、良い成績の人がいるということが、同僚に知れ渡るということは、仕事をするうえで良い事であろう、という話もありました。とはいえ、まずはその仕事の本来の目的を確認するのが大切ではないだろうか、といったところに、最終的には落ち着きました。 次に、グループでエピソード分析を行いました。今回は、私のエピソードを取り上げていただきました。 まずは、もう一度エピソードを読み上げ、ホワイトボードに書き上げてもらいました。そして、相手の言動に対する感情の点数と、感情の名前をつけました。感情の名前をつけるときに、「面倒だ、しつこいな」と私が言うと、それは「思考」ではないかとメンバーの方から指摘をうけました。そこで、基本に立ち返り、「不安、怒り、後悔」から選びました。そうすると、エピソードの前半は「不安」であり、中盤から「怒り」であることが分かりました。そうすることで、前半と中盤とでは、違う相手に感情を使っていることがわかりました。 今回は、中盤で「怒り」を感じたことについて解決したいと思いました。なので、そちらの箇所から、対処行動とライフタスクを選びました。 次に、仮想的目標を出していきました。自分で出すと、感情の点数がプラス2までにしか至りませんでした。メンバーの方に提案をしてもらうことで、プラス5になるような、仮想的目標を出すことができました。 つづいて、仮想的目標を競合的ととり、私的感覚を出していきました。ライフタスクに対する思考を話していきました。前回、エピソード分析をしてもらったときに、私的感覚を出すときは、なかなかうまく私的感覚を出すことができませんでした。今回は、前回に比べて、スムーズに出すことができました。 プラスの側:みんなのために(黙って)行動する そして、相手のよいところをみなさんに出していただきました。そんななか、私から相手のよいところを言うことができました。その利用者さんは、肩が痛いにも関わらず、そのエピソードの時点の前まで、一生懸命に仕事をしておられたのです。 メンバーの方からは、そのような観察できる視点を、常にもつことができれば、利用者さんとの関りに活かすことができるだろう、という指摘をいただきました。現時点にとどまって相手と関わるのではなく、相手が過去からどのようにすごしてきたか、という少し長い時間を眺めると、関りが変化する、ということを教えていただきました。 それから、その適切なことに注目を与えるということは、今回取り上げた利用者さんに限られたことではなく、他の利用者さん全員に向けて行われるのがよいだろう、という指摘も受けました。そのときに、私の心の中で、自分の職場の利用者さんが一生懸命に働く姿が思い出されました。私はそのときパソコンで作業をしているのですが、そのパソコン作業を一瞬止めて、立ち上がり、利用者さん一人ひとりに声をかけて回る。そのようなこともできるなあ、と日頃からできることにも気づかせていただきました。 今回も、職場でのエピソードを取り上げていただきました。京都アドラーグループのみなさんに、継続して分析していただくことで、自分が変わることができていることを、実感しています。それによって、利用者さんとの関係が、よいものになっていることを、感じています。これからも、今回に気づかせていただいたことを、実際に行動にうつして、どのように変化するのか、見届けるようにしていきたいと思います。ありがとうございました。 【午後の部】 参加者8名でカウンセリング演習を行いました。2例のエピソードのうち、クライアント役で私の事例を分析していただいた内容をレポートいたします。 自宅マンションのリビングはキッチンが近いため、シンクで水を流すとTVの音が聞こえなくなります。ただ、このリビングはたまに隣家の生活音や声が(かすかに)聞こえる時があり、私は以前から音量を上げることに抵抗がありました。 夫;(TVを見ていて、音量を上げた) イライラ(−2) 私のセリフ「音量上げすぎやわー」を対処行動、夫の行動「TVの音量を上げた」をライフタスクとして出した仮想的目標は次の通りです。 これを競合的な目標として、ライフタスク時の思考を出し、私的感覚を考えました。 残念ながら時間切れで具体的な代替案を出すに至らなかったのですが、シェアリングの中で、代替案を導く方向性についてカウンセラー役の方は、「エピソードでの私の行動は、マイナスの私的感覚『自分勝手に行動する』そのものと考えており、まず(私の)自覚を促す質問をしてから協力的な代替案を導くつもりだった。」と説明されました。私の行動が自分勝手???という思ってもないお考えに驚いて、どんな質問を想定していたのか聞いてみました。 ・夫の見たい番組が終わったと判断したのは誰?夫に確認したのか? (→私の独断) 確かに仰る通り、夫に確認や相談をせず独断で「自分勝手に行動」していたのは私の方でした。そして、一番大事な「夫への配慮」が忘れ去られていました。 実はこの事例は自分でエピソード分析をしていたのですが、そこは全く気づかないまま代替案まで導いていました。 参考までに、メンバーさんが上げてくださった代替案は次の通りです。 これが真の協力的目標に向けた行動なのかと改めて思い知りました。 後日、隣家への音について夫と少し話す機会がありました。私が「TVの音、どの程度聞こえてるんやろね?」と聞いてみたら、少し考えてから「普通の時間帯なら聞こえてないんちゃうかな?隣のTVの音とか話し声も全然聞こえへんし、たまに奥さんが(子どもに?)大声で叫んでる声が聞こえても、すごい小さいやん?でも早朝はさすがに気になるから、TVの音下げてるけどな。」と言っていました。そういえば、夫の出勤後にTVをつけたら、いつもすごく小さい音量だったなぁと思い出し、夫もちゃんと隣家への配慮をしてくれていたのだとわかってほっとしました。 今回もたくさんの助言と貴重な学びの機会を与えてくださり感謝しています。ありがとうございました。 ☆10月の例会 【午前の部】 4名の参加でした。 各自エピソードを話した後、勇気づけの歌をみんなで読みました。 夫の、歯医者の予約に係る話です。 翌朝、夫が仕事に出かけようとしていて、診察券がテーブルの上に置いたままなのを発見しました。(-1) 結局この日は、私が電話して、水曜日の予約を取りました。 感情は主に怒り。 競合的目標と取って、私的感覚を出すことになりました。 夫のストレングス:慎重であること 話を聞いてもらって、歯医者の予約の件は、夫はきっと、切迫感に乏しいのだろうし、苦手な場面なのかな、という気がしてきました。エピソードでも、「かけてくれたらいい」と言っていましたし。 例会の日の晩、その話をし、夫が「電話しといて」と言ったので、引き受けることにしました。「心配…」は言うのを忘れていましたが。 【午後の部】 5名参加でした。午後からは、@来年のアドラー心理学講座の招致について、A9月に京都で開催された「AIJアドラー心理学特殊講義と演習『よい人間関係』」の振り返りのシェア、Bカウンセリングの練習を行いました。ここでは、Bについて記します。 カウンセリング練習では、私がクライエント役になり、事例を扱ってもらいました。 まず、カウンセラー役の方に、このエピソードの中には、二人とのやり取りがあるので、どちらが困っているのか、を問われました。私は、Nさんと応えました。Nさんに対して、怒りの感情が起こることが多いと思ったからです。Nさんは、作業中にも、気づいたらすぐに職員に質問に来られます。その都度、ちょっとは自分で考えてよ、こっちは忙しいのに、などという考えを抱くことがありました。 このエピソードの後半であるNさんとのやりとりを板書し、感情の種類と点数を聞いてもらいました。 2019年の例会 2020年の例会 2021年の例会 2022年の例会 2023年の例会 |
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